2024年の後半、AIの進化とともに量子コンピュータが注目を集めました。
量子コンピュータは、従来のコンピュータの限界を超える可能性を秘めており、膨大な計算能力を持つことから、未来のテクノロジーとして大きな期待が寄せられています。この進展は、量子論が現代科学において重要な役割を果たしているとも言えるでしょう。
ところで、そもそも『量子論』とは何でしょうか?
量子論は、物質やエネルギーの最小単位である「量子」の性質を探求する物理学の理論です。量子論では、粒子が波としても振る舞う不確定性や重ね合わせといった現象が示され、物理的現実の深層に関わります。
一方、老子は古代中国の哲学者であり、『道徳経』の著者として知られています。
『老子』の教えは、「道(タオ)」という自然の法則に従うことで、人間が無理なく調和した生活を送ることができるというものです。老子の思想は、無為自然(何も無理に行わず、自然の流れに任せる)という概念を重視し、物事の背後にある見えない力や、対立するものの統一性を説いています。
『量子論』と『老子』の共通点とは?
量子論と老子の思想には、どちらも「目に見えない力」や「対立するものの調和」といった共通点があります。
量子論では、粒子と波の二重性や、物質が同時に複数の状態にあること(重ね合わせの原理)などが示され、見かけの対立を超えた「調和」が存在することが明らかになります。老子も、相反するもの(陰と陽、無と有)が本質的に一体であり、自然の流れに任せることで真の調和が得られると説いています。
どちらも、表面的な現象にとらわれず、深い調和と不確実性の中に隠れた秩序があることを示唆しており、物質の最小単位から哲学的な世界観に至るまで、現象の背後にある「見えない力」に対する理解を深めようとする点で共通しています。
2025年は『量子』と『老子』がキーワードになるでしょうか。