忍びよる白い手

先日の夕方、思わず「ヒャッ!」
と声を出してしまいそうなことが
起こりました。
 
今思い出してもあの瞬間は…。

それは放課後等デイサービスでの
運動指導を終えて、帰り支度を
している時に起こりました。
 
床に置かれたフリスビーを袋に入れて
左手に持って立ち上がった直後、
私の右手と腰の間に
小さな白い手がスーッと。
 
そして、次の瞬間私の右手を
キュっと握ったのです。
『 !!! 』

細い目を見開いてバッと
右手のほうを見ると
私の胸の高さと同じほどの背丈で
色白の女の子が手を握っていました。
 
しかも無言で。
 
この子はデイサービスに通っている
小学2年生の女の子です。
 
発達障害のある子の中には
身体をねじる運動の苦手な子が
意外といて、
 
この子もフリスビーを投げるのに
手首だけでヒョイっと落とすような
動きをしていました。
声を出すこともなく無表情で。
 
そこで、向かい合って投げ方を
見せながら練習してみました。
 
最初は当たると痛いと思ったのか
投げ返しても目を閉じていましたが、
「柔らかくて当っても痛くない」と
わかったのか、手を伸ばし始めるように。
 
その後、腕を持って身体を捻りながら
投げる動きを一緒に行うと、
一人でも投げれるようになりました。
 
最終的には2mくらいの距離で
ラリーもできるようになり、
 
表情が明るくなったのです。
 
この子は自分から他の子に声をかける
ことはあまりなく、一人でのんびり
遊んでいるタイプなのですが
うまく出来たからか楽しかったからか
 
私のことを信頼してくれたのかも
しれません。
 
その表現方法が
『そっと近づいて無言で握手する』
こと。
 
手だけ見た時は正直驚きましたが、
ふりかえってニコニコしている顔が
あった時は「この子ってこんな風に
笑えるんだ」と別の意味で驚きました。
 
でも今度は一声かけて欲しい。
それはそれでまた驚くかもしれないけど。